正直者はバカを見る
就職活動において面接は絶対に避けられないものです。
面接と言っても、大まかに聞かれることは大体同じ。中でも真っ先に聞かれるであろうことが「自己PR」。自己紹介してくださいなんて言われ方もされるかもしれませんけど。
就職活動をはじめると、それまでなんとなくで生きてきた自分を急に真面目に振りかえります。なんせ、自分がどういう人間であるかということをきちんと言葉にして伝えなくてはならないからです。親や友達は長いこと一緒にいることでゆっくりとでもあなたがどんな人か理解してくれますが、企業はそういうわけにはいきません。出会って○秒でではないですが即理解してもらわないと困るんです。
実際のところ特徴がある人間って少ないんじゃないかと思います。
だって個性は潰される世の中で育ってきて、まわりに合わせることこそが美徳とされてきたんですから。それをいきなり「あなたらしさを教えてください」とか全くもって意味分からんです。
私のことですが、一通りの面接を終えた後に面接官がうーんと唸り、「あなたがどういう人かイマイチ見えてこない。どれも中途半端な感じなんですよね」と言われてしまいました。確かに私は特別なにかが得意なわけでもないし、なにか自信があるわけでもない。ごく普通の家庭に育ち、ごく普通の日常を送ってきた人間です。そしておそらくこういう人はものすごくたくさんいると思います。
こうした状況の打開策として「話を盛る」というものがあげられます。面接のやり方みたいなので調べたら割と目にするんじゃないでしょうか。
ようするに0を1にするのはダメだけど、1を100にするのはOKという考え方です。そして、私はこんな特徴があります、こんなことをしてました、だから御社のお役に立てますとアピールするわけです。
実際こうして面接を通過し、見事内定を獲得した人もいることでしょう。ただ、この方法をするにあたっては「いかに嘘を本当と思えるか」ということが非常に重要になります。
0を1にしようが1を100にしようが、私からすればやってることは同じなんです。捏造以外何物でもありません。そして私はそれにものすごく抵抗があったのでやったことはありません。嘘つきにはなれなかったのです。
真面目な事は良いこととされていますが、真面目ゆえに上手くいかない事も世の中割と多いようです。
他にも「あなたが他人にこれだけは負けないということは?」なんて質問も深く考えすぎちゃうんですよね。
まぁきっとどこかで真面目が評価されると信じてみましょう。
もうちょっと肩の力を抜いて生きたいですね。